護身術の 001
交流武術研究会 周流は京都市右京区太秦にて、太極拳教室の運営を中心に健康体操・武術・護身術を練習する会です。サイトマップはこちらです。
電車内暴行対策:乗客の協力不可欠 非常ボタン目立たせる MSN毎日インタラクティブ
ここしばらくは、ちょいとばかり、護身術のことや、その周辺に関することを思いつきに書き綴ってみたいと思います。
上記記事、これは2006年8月、JR北陸線の特急「サンダーバード」車内で女性が性的暴行を受けるのを、40人ほどの乗客が、気づいた乗客もあったでしょうけど、知らぬ振りをしたという、記事でも、世論でも、暴行の事実以上に、助けを求める女性を救おうとしなかったという事実に(これは犯人と殴り合ってでも女性を助けろ的な過激なことを指すのではなく、例えば車掌を呼ぶとか、大声で騒ぎ立てるという程度のことすらしようとしなかったことを)、驚愕したという事件です。
さて、この事件についてはいくつかの考えるべき局面があります。
一つずつ抜き出して考えてみようと思います。
どうして乗客たちは行動しなかったのか。いくつもある理由の一つとして、判断能力をなくした、という人達もあったのではないかと考えます。
見えないものは、その存在非ず。
危険に瀕し、かつ逃げられないとき、人は背を向け蹲ってしまいます。この姿勢は土下座と共通します。
これは、相手、もしくは敵に後頭部、首筋、背骨という、特に守らなければならない部位を敵にさらけ出すことで従順の意志を示す、許しを乞うわけです。
これは敵を見ない姿勢でもあります。
見えないものは、その存在非ず。
簡単に、ちょっと俯けば、新聞を読むふりをすれば、音楽聴くふりすれば、見えなく済むわけです。
つまり、泣き助けを乞う存在が非ずとなるわけです。
「情けは他人のためならず」という言葉は、情けをかけることは、結果、自分自身のためであるということを示していますが、護身術は俯いて逃げない、言い換えれば、自分の心を折ってしまわない、ための護身術であるわけです。