やわらかな動き
もう数年前のこと、いや、10年近くなるかもしれない、とある会の女性から、私の太極拳の先生が質問されたことがある。
あ・・・、この表現だと、どちらが質問したのか不明瞭だ。
「とある会の女性が私の太極拳の先生に動きについて質問をしたことがある」、この表現だと70点くらいだ。ま、それはともかく・・・。
「やわらかさ」=「はやさ」というのが、その時の先生の返事だったと思う。
やわらかい、例えば何があるか、めたぽな私のお腹はさておいて、ふわふわのマシュマロなどと答えるようながきんちょではない私は、春・・・、なんだか、日が和んで風がやわらかくなったねぇ、というほどの老境を彷徨うわけでもなく・・・。
園芸に親しみだした私は、よっこらしょっと、あちらこちらから、根ごと抜いてきた雑草を植木鉢に植えていたりしているけれど、稲科の少し背の高い雑草、これをすっと横から押してみると、その方向へ傾ぐ。
この雑草は、私の力が向かう方向と同じだけの速さと方向で移動したからこそ、雑草は傾ぐだけで折れなかったわけだ。
ここで、私が指先に重いとか堅いとか感じれば、雑草は「やわらかな」動きで移動できなかったことになる。
つまりは、「やわらかい」には充分な、変化する「はやさ」が必要というわけだ。
もう一つ、ついでに書くならば、重いものと軽いもの、はやく動かせるのは軽いものである。
あと、胴体は案外はやく動くということを付け加えつつ、「はやく」と平仮名で書いたのは意図的なものだけれど、機会があれば、また・・・。
交流武術研究会 周流は京都市右京区太秦にて、太極拳を中心に健康体操・武術・護身術を練習する会です。サイトマップはこちらです。